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今回のテーマは、
2023年WBC優勝監督 栗山英樹【無死ランナー1塁】送りバントは有効なのか?です。
日本では、【無死ランナー1塁】の定石として、「送りバント」で進塁させることが一般的です。
今回は、本当に送りバントは、有効なのか。
この疑問について紹介します!
参考論文はこちら↓
https://jcoachings.jp/jcoachings2012/wp-content/uploads/2016/03/a55af3f67100d72b362103e41eacc36a.pdf
※この研究では、2023年WBC監督 栗山英樹さんも参加しています。
結論
結論は、
無死1塁から、「送りバント」をすると得点率が低くなる
これが、結論になります。
送りバントのメリット
今回、参考にした論文では、

表を見ると、「送りバント」の進塁率は81.6%でダントツに高い数字となっている。
よって、「送りバント」をするメリットは、
チャンスを作る確率が高くなる作戦としては、非常に有効だという事が言えます!
得点確率
次に、得点確率をみていきましょう!

「イニング総得点」を見ると、
送りバントが成功しても、そのイニングに入る点数の平均結果は、0.80点です。
それと比べて、ヒットエンドランの場合、
成功したら、そのイニングに入る点数の平均結果は、1.11点です。
サインの成功確率も、
- 送りバント 81.6%
- ヒットエンドラン 78.8%
サインの成功確率に、大きな差はないので、
得点確率の高い、「ヒットエンドラン」が最も有効な、戦略と言えます。
データとリアルは違う?
そうは言っても、皆さんの中には、

データと、リアルは違うよ。
送りバントで、チャンスを作って、
1本で得点を取るんだ!
このように思う方も多いと思います。
だからこそ、僕は、指導者の采配が、非常に大きな影響をもたらすと考えています。
ヒットエンドラン成功は、指導者の実力次第

「ヒットエンドラン」は、
指導者がサインを出すタイミングが非常に重要となります。
なぜなら、カウントによって難易度が変化するサインだからです。
打者が不利なカウントで、サインを出すと、
成功確率が一気に下がります。
逆に、打者が有利なカウントでは、
「相手がストライクを取りたいと思う。」
そのカウントで、サインを出すことができれば、成功確率が高くなります!
このように、「ヒットエンドラン」というサインは、指導者の采配力が問われるサインです。
よって、アマチュア野球の世界では、
指導者の采配力が乏しい場合が多いため、
ヒットエンドランの成功確率が低いのが現状です。
だから野球は9回ある!
ここからは、
「リスクを取らずに、リターンは得られない」
このお話をしたいと思います。
リスク | リターン | |
---|---|---|
送りバント | 低 | 低 |
ヒットエンドラン | 高 | 高 |
表を見ると、リスクとリターンは比例関係です。
バントを選択すると、リターンは低くなります。

でも、仕方ないよね。
だって、ミスしたら・・・
まってください!
なぜ野球は9回まであるのか?
皆さんは考えたことがありますか?

野球には、攻撃が9回あります。
だからこそ、「1回ミス」しても、また次チャンスがあります。
作戦の中で、リスクを取って失敗しても、次にまたチャンスがある。
そう考えると、
野球はリスクを取って良いスポーツ。
リスクを取れば、失敗もする。
だから、9回までチャンスがある!
野球は、1回失敗したら、その時点で負けというスポーツではありません。
ゲームセットまで、何度でも挑戦できます。
だからこそ、積極的にリスクを取り、リターンを高める事で、
勝利への確率が上がります!
栗山監督はこの法則を理解している!
WBCでは、栗山監督が、村上選手にバントさせずに、最後まで打たせました。
そこには、バントよりも「打つ」ほうが得点確率が高いことを、研究していたからです。
その結果、見事、村上選手が、メキシコ戦で逆転サヨナラタイムリー2ベースを放ち、
日本は勝利しました。

この研究結果をしらない人々は、

たまたま打ったから、勝ったけど、
結果論だよ。
普通は、勝つ確率が高い方を選ぶよ。
このように、SNSでも否定的な声がありました。
しかし、研究結果を見ると、栗山監督は、得点率が高い方法を選択していたことが分かります!!
だからこそ、栗山監督はWBCという大舞台で、優勝しました。
栗山監督は、勝つ確率の高い選択をしていた。
皆さんの常識は、データで見ると非常識だったということがお分かり頂けたでしょうか?
まとめ
以上の事から、
2023年WBC優勝監督 栗山英樹
【無死ランナー1塁】送りバントは有効なのか?
この疑問に対しての結論は、
送りバントは得点するためには、有効では無い。
このように言えます。
イチロー選手の名言に、
これを「常識」だというあなたが「非常識」だ
このような言葉があります。
数字で表すと、見えてくる世界がありますね。
野球は、奥深い。
僕達は、まだまだ、成長する可能性を秘めていますね。
以上、読者の皆さんが今よりもっと野球が好きになり、技術向上できるようにこれからも情報発信していきたいと思います!!
最後までご覧いただきありがとうございました!
ブログ名「独立リーガー国語教師になる」

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